2019年07月04日
3-8 葉緑素は良い血液をつくる
葉緑素は植物の葉に含まれる緑の色素で、緑黄色野菜と海草に含まれている。
葉緑素をとると貧血が治ると伝統的にいわれてきた。また、葉緑素と血液の赤い色素の成分はにており、葉緑素が腸から吸収され、よい血液をつくると考えられてきた。森下敬一(医師)は「臨床的にみても、貧血症患者に葉緑素を与えるとめざましい効果のあることが確認できる」と書いている(『自然医食療法』)。
私は食養法の勉強をはじめたとき、多くの指導者の本を読んだ。そして、玄米、菜食、少食、葉緑素の4項目を頭にのこした。このうち、葉緑素は森下の影響が大きい。森下は葉緑素の効用を高く評価している。
葉緑素を意識すると食事がどうかわるのか。それは、副食をとるとき海草と緑黄色野菜を多少意識的にとることになる。私はそのようにしてきた。もちろん淡色野菜 (緑黄色野菜以外の野菜)も食べるが。
葉緑素が含まれるのは緑黄色野菜と全ての海草のみである。色のうすい野菜(淡色野菜)には含まれない。緑黄色野菜には、ニンジン、カボチャ、小松菜、ほうれん草、大根葉、春菊、ピーマン、パセリ、ブロッコリー、ニラ、アシタバ、などがある。
いま、貧血気味の人が多い。貧血の症状は、けんたい感、頭痛、肩こり、イライラ、動悸、夏ばて、冷え症などである。このような症状のある人は、未精白穀物を取り入れるとともに、葉緑素を意識してとるとよい。
葉緑素を高く評価する五十嵐敏明(漢方家、食養家)の一文を紹介しておこう。
「ご飯を主に味噌汁は必ず飲み、大豆やゴマ、そして緑黄色野菜、海草をたくさん食べる。日本茶、梅干しはもちろん常用する」「緑黄色野菜をとれない人や苦手な人は、クロレラやスピルリナを利用すると良い」(『病気は基から断たなきゃ』)
クロレラとスピルリナは葉緑素の豊富な藻で、健康食品に使われている。
(参考)スピルリナによる放射線防御の有用性
スピルリナは水前寺のりやふのりと同じ藻類である。熱帯の湖に自然に生え、古来から食用とされてきた。スピルリナには栄養素が豊富だが葉緑素もそのひとつである。
スピルリナの放射線防御作用が報告されている。「ベラルーシの放射線医学研究所が、(1986年のチェルノブイリ原発事故での)被害の大きかった地区の子ども100 人にスピルリナを1日5g20日間飲ませたところ、尿中の放射能レベルが50%まで低下」した(『アエラ』2011.6.13)。福島原発事故後、ヨーロッパの人からスピルリナの摂取が日本に勧められた。
kenko7007 at 00:02│Comments(0)│食事法 各論