2019年07月22日
2-9 陰と陽の食事法
食養法は、主食は玄米(又は未精白穀物)、副食は植物性のもの中心であるが、それ以外にも、これまでみてきたように必須事項といったものが幾つかある。
必須事項のうち、私がいちばん大切だと思うのが、陰と陽を考慮した食事である。
陰と陽(陰陽説)は元々は中国の易学の概念で、性質の相反する二つのもの(暖と寒、天と地、日と月、男と女など)は、互いに対立依存しながら万物を形成する、といったことである。
陰と陽の考え方は健康分野にとり入れられている。
食養法で考える陰と陽は2つである。
一つは体質を陰性体質と陽性体質にわけることである。典型的な陰性体質は顔が青白く元気なさそうで虚弱体質的な人である。典型的な陽性体質は固太り・筋肉質で血色もよく元気であるが、今にも大病しそうな危うさがある人でもある。
つぎは食材を陰性食品と陽性食品にわけることである。陰性食品は体を冷やす性質をもち、陽性食品は暖める性質をもつ。
陰性体質の人は体が冷えているから陽性食品を多めに食べる必要があり、陽性体質の人は陰性食品を多めに食べる必要がある。
陰性食品、陽性食品、そして中庸食品の代表的なものをあげておく。
陰性食品、陽性食品、そして中庸食品の代表的なものをあげておく。
・陰性食品 酢、果物、野菜、海草、いも類、豆類、アルコール
・中庸食品 米、麦、アワ、ヒエ、キビ
・陽性食品 獣肉、魚肉、卵、塩、味噌、醤油、梅干し
(参考1)
食養法の基本に「身土不二(しんどふじ)」という格言がある。これは、季節毎に取れるものを、その時期に食べると、体を冷やさず暖めすぎずに健康でいられると、いったことである。
(参考2)
陰陽の解説は次のものを勧める。
・入手しやすいもの
森下敬一『ガンは食事で治す』(ベスト新書)の37~43頁、145 ~147 頁の陰陽の解説
若杉友子『長生きしたけりゃ肉は食べるな』(幻冬舎、新書)の182 頁の表ほか
若杉友子『長生きしたけりゃ肉は食べるな』(幻冬舎、新書)の182 頁の表ほか
・推薦図書
大森一慧、小橋規實男、千坂諭紀夫、若杉友子の本の食物の陰陽表など
(参考3)
陰陽の食物分類表は何人もの食養指導者が示している。しかし、なかには酢や納豆を陽性とするなど評価の正しくないものがある。酢や納豆は間違いなく陰性である。
kenko7007 at 00:08│Comments(0)│食事法 総論