2019年06月28日
4-2 好転反応を理解しよう
玄米(又は未精白穀物)を取り入れた食事にすると健康が得られやすい。しかし、人によっては食事を切りかえるときに大きな壁にあたる。それは好転反応である。ある60代の男性に玄米関連食品をすすめたところ、「市販の玄米がゆを一袋食べただけで下痢をする」といい、強い拒否反応を示した。下痢がかれの好転反応である。
好転反応について、以前に私が書いたものを引用する。
「玄米ごはんや健康食品などの食べはじめに、一時的に不快な症状が出ることがある。これを好転反応という。なぜ、好転かというと、この症状と並行して、あるいは症状が消えたのちに体調がよくなってゆくことが多いためである。
好転反応として出る症状は、じつに多様である。そのなかで比較的多いのは、かゆい、しっしんが出る、だるい、眠い、下痢・軟便、ガスが出る、便秘、大量の排便が出る、頭痛、などである。
好転反応は漢方薬でも出る。また、徹底して噛んだ時、断食、整体、理学療法、温泉療法でも出る。
好転反応は体質改善反応、調整反応、還元反応などともいわれる。また、漢方では瞑眩(めんげん)といっている。
好転反応を正しく理解することはとても大切である。健康食品を食べて不快な症状が出たとき、「これは自分に合わないものだ」と思って止めてしまう人がいるが、これでは体調を良くするチャンスをミスミス失ってしまう。私に言わせれば、ほとんどの場合、その健康食品はだれにでも合うもので、それが合わないのは、その人自身の平均人からずれた体質のせいである。ここでは健康食品を玄米ごはんと置きかえても同じである」
「好転反応の理解は大切である。しかし、近年、出版物に、好転反応の解説とか、好転反応を克服した人の体験談が減っている。主因は法改正のためだと思う。健康食品などによって不快な症状が出た場合、販売業者が「それは好転反応です」と説明することが、10数年前に法によって規制された。理由は、もし不快な症状が好転反応でなく病状であるなら、医師の治療の機会を失なわせることになり、それを防ぐためだという。
このことの当否はともかく、好転反応の理解は必須である。だから、健康に問題を抱えている人は、より努力して勉強しなければならない。幸い、現代はネットから豊富な情報が得られ、本や雑誌からの情報不足を補うことができる。いろいろ工夫して勉強していただければと思う次第である」
好転反応が強く出ると、だれもがとまどうので、反応を低くおさえることが大切だ。そのためには、玄米食へ切りかえるときは、一日2~3食からではなく、一日1食、それも1食はちゃわん半分から始めるくらいでよい。健康食品なら発売元が勧める量の数分の1位からがよい。
kenko7007 at 07:56│Comments(0)│食事法 終章